この曲はビートルズのSGT Pepper’s Lonely Hearts Club Bandというアルバムに収められている1曲というだけでなく、まさに60年代のサイケデリック、ドラッグカルチャーを象徴する1曲となった。
偉大な曲というのは周りの景色を変えてしまうほどの破壊力を持っているが、この曲もそんなすさまじいイメージ喚起力を持った曲だ。
たとえこのSGT Pepper’sにこのA Day In The Lifeしか収録されていなかったとしても買う価値があると言っても言い過ぎではないだろう。
サウンドやレコーディングに関して話だすと「関西弁でビートルズ」の趣旨から逸脱するほど長くなってしまうので(^^;) それはまた別の機会にして、詞の世界に集中しよう。
歌詞は日常を描いているが
ジョンの書いたヴァースにしろポールが書いたブリッジの部分にせよ、まさにタイトルが示す通り日常のワンシーンが描かれている。
しかし、重要人物の交通事故(ビートルズの友人でもある上院議員タラ・ブラウン)であったり、戦争(ジョンが出演した”僕の戦争”)といった悲劇に対してこの一人称の主人公や世の中の人々は病的なほど無関心であり、それがこの楽曲の素晴らしい演奏、壮大なアレンジと相まって唯一無二の世界を作り上げているのだ。
放送禁止の憂き目に
ドラッグを連想させるという理由でBBCでは放送禁止となったが、原因はジョンが誘うように歌う
I’d love to ~
の一節と
ポールが書いたブリッジに出てくる、「タバコを吸って夢の中」のくだりだろう。
turn you on
はドラッグカルチャーの象徴のような言葉らしく、ジョンとポールも「入れちゃえ!」みたいな感じで確信犯的にこの言葉を使ったのだ。
話の流れとは全く無関係に突然出てきて、さらに意味深な言葉なので、なかなか日本語に訳すのは困難なフレーズだ。
みなさんいろいろな訳し方をされてるけど、しっくりくる訳し方はないね(^^;)
ジョンの歌詞は最終ヴァースで神がかり的な言葉のノリと韻の踏み方をみせてこの超現実世界は幕を閉じる
原文の歌詞はコチラ
A Day In The Life
今日新聞読んどったらな、ちゃうねん
たまたまツイとっただけでエラなった男のニュースでな
どっちかいうたら悲惨なニュースねんけど
ワロてもうたわ
ちゃうねん、あの写真が・・・アカンわ
なんや運転中に頭イッてもうたみたいなんやけど
ほんでおっさん信号変わっとったんにも気ぃつかんと・・・って感じやな
事故現場は野次馬もいっぱいおってな
みんなどーっかで見たことある顔やなあとは思とったんやけど
まさかそいつが貴族院の議員さんやとは誰も気づかんかってんて
今日は映画見に行ったわ。ちゃうねん
イギリス軍が戦争に勝つやつなんやけどな
なんやみんな画面から目ぇそらして見よらへんねん
俺はしっかり見てたで
まあ、原作読んで知っとったからな
ところで、アレやってみるか・・・?
朝目ぇ覚まして、ベッドから落ちてもうたわ
クシでとかして、カイダン降りて、チャー飲んで
ほんでふっと時計見たら、やば!遅刻するやんけ
急いでコートはおて、帽子かぶって
大急ぎでバスに飛び乗ったわ
ほんで2階席に上がって、ちょい一服・・・
なんや誰かが話しかけた気もするけど、俺はキモチようなってもうて・・・
あ~~*+<%#”!’!”#$%$&?><?〜〜あ〜〜
今日新聞読んどったらな、ちゃうねん
あれや、ブラックバーンの4000個の穴、舗装し直す話や
えらいちっこい穴やったらしいねんけど
ぜーんぶ数えよったらしいで
せやしロイヤル・アルバートホールを埋め尽くすには、この穴何個いるか?
みたいな話、どうでもええわな
ところで、アレやってみるか・・・?
「この曲を関西弁で訳して欲しい」っていうリクエストや、訳に対する指摘、クレーム、文句も大歓迎です^^