【関西弁でビートルズ和訳】アビーロードB面メドレー

関西弁吹替えインタビュー

ビートルズのアルバム50周年リミックスシリーズも、とうとうアビーロードまできちゃったね

リリース順でいうと残すは Let It Be のみだ

Let it be は音源+映像もやってほしいね

ジェイルズ・マーチンの手でリミックスされた音源は毎度のことながら素晴らしい出来で、いかにビートルズの残した音楽そのものが古びずに、時代を超えて通用するかということを再認識させてくれる

今日はビートルズの実質ラストアルバム、アビーロードのメドレーをまとめて関西弁にしてみよう

You Never Give Me Your Money から She Came in through the Bathroom Window までね

アーティスト:ザ・ビートルズ
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目次

ポールのメドレー曲から始まるメドレー

アビーロードのB面はジョージ・ハリスンの Here Comes the Sun から始まる

A面ラストはジョンの I Want You で、エンディングは地獄のように混沌としたリフレインが繰り返される

そのあまりに唐突なエンディングの後、リスナーはおそるおそるレコードを裏返してB面に針を落とす

するとそこには、ジョン・レノンの狂気を文字通り裏返したような、晴れ渡った世界が広がるのである

世界初のシンセサイザーをふんだんに使った冒頭2曲の後、ポール・マッカートニーの厳かなピアノの調べでメドレーが幕を開ける

You Never Give Me Your Money はこの曲自体がメドレー形式の曲となっており、解散後の Band on the Run などにも見られる、ポールの作曲能力と喉にエフェクターがついているとしか思えない七色の声が堪能できるのである

その後はジョンの若干捨て曲、というか未完の曲(としか思えないw)をうまくつないでいって、最後はまたポールが巧みに締めるという流れである

アウトテイク

50周年リミックスシリーズには、アウトテイクやデモ音源がふんだんに収録されているのも楽しみの1つだね

こういう音源を聴くと、ビートルズのレコーディングプロセス、楽曲のアレンジを練る様がリアルにわかるのでファンとしてはとても貴重なものだ

あと噂話の検証にももってこいだ

例えば Come Together の「シュッ」は “Shoot me” と言っているとか

Her Majesty の冒頭のジャーンは Mean Mr Mustard のエンディングで鳴らしていたコードを切り取ったものだとか(収録されているTake 20を聴けばわかる)

などなど、解散して半世紀たった今でも我々に大きな影響と楽しみ、喜びを与えてくれるビートルズは、やっぱり神様からの贈り物なのである

翻訳のポイント

メドレーとは言いつつも、ジョンとポールの作った曲の内容には全く関連性はない

ジョンの Mean Mr Mustard と Polythene Pam の2曲は兄と妹の話だから内容は関連してるけどね

You Never Give Me Your Money

これはビートルズが当時直面していた、アップルの財政難のことを題材にしている

ポールが声を変えるまではその話っぽいんだけど、後半は突如貧乏青年が金持ちになりたい夢の話になる

翻訳に関して特に問題はないけど、ただ

I never give you my number

number をどう訳すかはポイントだ

「僕の電話番号」と訳している人が多いようだけど、テーマから考えて「会社に自分の曲を提供しない」とする方が自然だろう

だから number(ナンバー) は「曲」と訳した

Sun King

鐘と虫の声に導かれてジョンの曲にバトンタッチ

太陽王とはルイ14世のことなんだけど、問題は後半の意味不明な言葉の羅列

イタリア語、スペイン語、ポルトガル語など、テキトーにもほどがあるほどテキトーに並べられた言葉に意味はない(笑)

しかし、そこはさすがジョン・レノン

テキトーに並べても言葉の語呂の良さとノリは抜群である

Mean Mr. Mustard

さらにジョンの曲が続く

浮浪者っぽい男の話で妹のパンも登場する

特に注意すべき点はないけど、mean(ミーン)は「ケチ」とか「みすぼらしい」って意味だ

Polythene Pam

さて、前曲に登場した浮浪者の兄を持つ、妹パンの登場だ

リンゴのシンバルやハットを一切使わないアフリカンなドラムが冴えわたる

この曲の訳が一番難しいと思うけど、出版されているものも含め、まともに訳せているのは見たことがない

そもそもタイトルからして意味不明で解釈に困るのだ

歌詞によるとこのパンはとても性的な魅力を備えた女性らしい

でも男装するしクスリもやる

この辺のアンダーグラウンドな雰囲気を出して訳さないと、この曲の魅力は半減してしまうね

in drag

は女装や男装の意味

ドラッグクイーンのドラッグだね、クスリのドラッグではないよ

News of the World

というのはイギリスの新聞で、いわゆる芸能ゴシップネタ系の大衆紙だ

日本でいうと「〇スポ」みたいな感じかな(笑)

多分内容が内容だけに、ジョンはきついリヴァプール訛りで歌って聞き取りにくいようにしたんだと思う

She Came in through the Bathroom Window

再びポールにバトンが戻る

この曲は明らかにオノ・ヨーコのことを歌ったんではなかろうか

突如ビートルズの聖域ともいえるスタジオに現れ

何することもなく常にジョンの横でレコーディングを見ている・・・

銀のスプーンに護られて、というのはジョンという存在に護られて、ということだろう

ただ後半の歌詞はあまり関連性がみられないので、創作のスタートポイントとしただけだろう

原文の歌詞はコチラ

You Never Give Me Your Money

おまえ絶対オレれに金よこさん気やろ
なんやこのわけのわからん紙きれ
話の途中でゴマかすなっちゅうねん

もうオレの書いた曲は会社にはやらん
状況報告くらいはしたるけどな
でもオレは調査の最中に倒れてまうわ

学費も使い込んでもうて
お先真っ暗、家賃も払えんわ
一文無しで行くとこもあらへんし
仕事もクビんなるし
月曜の朝がきても
トラックはゆっくり
どこも行くとこあらへん
なんか不思議な感覚がわいてきた
でも行くとこあらへん
なんか湧いてきよったぞ
でも行くとこあらへんねん

せめてええ夢でも見よか
鞄持って、リムジンに乗って
こんなとこからすぐオサラバできるわ
エンジンかけて、涙拭いて
ええ夢が現実になったらなあ
今日や、今すぐ!

いち、にぃ、さん、しぃ、ごぉ、ろく、なな
ええ子にしてたら天国へ
いち、にぃ、さん、しぃ、ごぉ、ろく、なな
ええ子にしてたら天国へ
いち、にぃ、さん、しぃ、ごぉ、ろく、なな
ええ子にしてたら天国へ

原文の歌詞はコチラ

Sun King

太陽王のおでましや
太陽王が来てくれはったで
みんなわろてる
みんな幸せや

イツ? ギョウサン
コイビト シアワセ ココロ

セカイ パパラッチ
コイビト ガム ミドリ カサ

コレ オオキニ
ホンマギョウサン アレ カンニンナ カイテンモクバ

原文の歌詞はコチラ

Mean Mr. Mustard

どケチなマスタードのおっさんは公園で寝起きしとる
真っ暗なとこで髭剃りして小銭節約して
時には道に穴掘って寝とるし
服買うためにせっせと節約節約
50ペンス札鼻にツッコんで
ほんまみすぼらしいオッサンやで

妹のパンはお店に働きにでとる
めっちゃ働きモンでな
マスタードのおっさんを連れて女王陛下見せてやったり
そこがおっさんの唯一行ったことある場所なんやけど
いつでもなんか意味の分からん事叫んどるわ
ほんまいやらしいオッサンやで

原文の歌詞はコチラ

Polythene Pam

ポリエチレンのパンって娘に会うてみ
グンバツに美人なんやけど、ちょっと男に見える時があるんや
会うのはポリ袋まとって男装しとる時がおススメや
ええから、会うてみぃて
サイコーやから

スカートとかブーツに隠したヤク打って
派手に着飾ってる時はこの世のもんとは思えんで
いわゆるニュースオブザワールドに載る感じの女や
そやろ、ええカラダしとったやろ?
サイコーやろ

原文の歌詞はコチラ

She Came In Through the Bathroom Window

あの女は風呂場の窓からいきなり入ってきよった
銀のスプーンに護られとるさかいな
でもな、自分の池の周りで子供みたいに親指チュパチュパして
なんもできんとこっち見てるしかないねん

誰か教えたれや
わからんか?
日曜が月曜に電話して
火曜はオレに電話して

あいつダンサーらしいで
1日15軒のクラブに出て
あいつはオレが答えを知ってるて思てたらしいけど
まあ知ってたけど、言わんかったわ

ほんでオレは警察辞めてな
もっと普通の仕事に就いたんや
あいつはオレを助けようと必死やったけど
万引きくらいはできても、強盗まではできんわな

誰か教えたれや
わからんか?
日曜が月曜に電話して
火曜はオレに電話して

「この曲を関西弁で訳して欲しい」っていうリクエストや、訳に対する指摘、クレーム、文句も大歓迎です^^

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著:スティーヴ・ターナー, 監修:藤本 国彦, 翻訳:富原 まさ江
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