去年のサージェントペパー・リミックスに続き、リミックスが楽しみなホワイトアルバム。
ジャイルズ・マーチンによって作業が進められているはず(もう終わってるかも?)である。
リンゴがキレてスタジオを飛び出して戻ってこなかったり、メンバーがそれぞれ自分勝手にレコーディング作業を進めたりしたことから、ビートルズの崩壊が始まったとされるんだけど、音楽的には崩壊どころか20世紀ポピュラーミュージックのカタログと言われるほどバラエティに富み、充実している。
ジョージが「おい、曲作りに来たんちゃうぞ!」と怒るほどインドの山奥で瞑想修行中に曲を作り貯めたジョンとポール。
特にジョンはあまり元気のなかった(LSDやマリファナのせいか?)サージェントペパーの時期に比べて生き生きしているし、ドノヴァンに教えてもらったスリーフィンガーが楽し過ぎて、それを使った曲もたくさん作っている。
何よりオノ・ヨーコの出現が大きいだろう。
ポール主導気味だったSGTよりジョンが楽しそうで何よりだ。
そしてポールの音楽的趣味の幅広さも、このなんでもありアルバムで極まった感がある。
今回はA面ラストに位置するジョンの問題作、Happiness is a Warm Gunを関西弁で訳してみたい。
歌詞の内容がエロ過ぎるので、マジメな女子は戻るボタンで戻るように(笑)
性と狂気の組曲
ジョンのスリーフィンガーで始まるこの曲は、3つの別の曲を繋ぎ合わせるように構成されている。(冒頭部分とラストは元々同じ曲だったと思われる)
ウイングスのBand on the Runほどうまく構成されているわけではないので、組曲と呼ぶのはふさわしくないかもしれないが(笑)
まるで夢を見ていて、突如脈絡のないシーンに飛ぶようなイメージ。
実際人間の精神状態というのは整理されているわけではなく、こういう状態なのだろう。
ジョンのアバンギャルドな精神状態がそのまま曲になった、そんな感じである。
特に圧巻なのは、ギターが4分の3拍子になるがドラムは4分の4を続ける、精神分裂症みたいなポリリズムの部分。
ドラムが支えてくれないので、空中に浮いてるような感覚に襲われる。
そして問題の詞はビートルズ楽曲中最もセクシャルでドープな世界観で満たされていて、銃は「男性器」の隠喩で、ジョン曰くドラッグとは関係ないとのこと。
あまり女子にこの曲の歌詞の意味を得意げに説明しない方がいいだろう。
何がセクハラで訴えられるかわからない世の中である(笑)
ヨーコと思しき人物も登場する。
歌詞中の「妻」というのはこの時点ではシンシアのことだろうか。
当時のジョンは精神的にも肉体的にもヨーコにハマってて、まいっちんぐマチコ先生だったんだね。
ジョンはヨーコに会って初めて、精神的なよりどころと、肉体的な快楽を得たんじゃないだろうか。
ちなみにポールもジョージもホワイトアルバムで一番好きな曲だと語っている。
原文の歌詞はコチラ
Happiness is a Warm Gun
あの女は誰とでもヤルとかそういうタイプではないんやけど
ほんまに
窓ガラスに張り付くトカゲみたいな感触っちゅうたらええんかな
そんな手コキのテクも知り尽くしとる
鋲底のブーツに色とりどりの鏡ひっつけて
人ごみん中でスカートの中覗くほどたまっとるんや
アレの最中も手だけは動かすんやけど、目は完全に死んどる
味気ないヨメさんは基金にでも寄付してもうたろか
あかん、全然満たされんわ
町に出よか
一発ヤリたい
早よヤラせろ
今すぐや
早よヤラせろ
すぐ終わるから
早よヤラせろ
今すぐや
発射する瞬間のあの至福感(ヤレーヤレー、出せー出せー)
出る瞬間が最高なんや、ママ(ヤレーヤレー、出せー出せー)
お前をこの腕で抱きしめてな
指でおまえのアソコに
誰もオレを止められへんで
イク瞬間のあの至福感、ママ(ヤレーヤレー、出せー出せー)
わかるやろ?発射する瞬間のおちんちんほど気持ちエエもんはないんや、ママ
「この曲を関西弁で訳して欲しい」っていうリクエストや、訳に対する指摘、クレーム、文句も大歓迎です^^