2017年3月18日、ロックンロールの創始者の一人、チャックベリーが90歳で他界した。
2016年から続くロックの巨人たちの相次ぐ他界はまだ続くのだろうか・・・
ぼくがチャックベリーの名前を知ったのは、まずビートルズのカバー曲の作者であり、多大な影響を与えた人であるということだった。
特にジョン・レノンは
ロックンロールに別名をつけるとしたら、”チャックベリー” だ
というくらい影響をうけ、ロックンロール=チャックベリーだったのだ。
もう1つは映画バック・トゥ・ザ・フューチャーの映画史上に残る名タイム・パラドックスのシーンに「チャック」という名前だけで登場するシーン
主人公が1950年代にタイムスリップして、自分の両親がデートするダンスパーティでチャックベリーのジョニー・B・グッドを演奏するシーンがあるんだけど、その青年の演奏を電話の受話器越しにチャックベリー本人が聴いて、その曲を作ったという、まさにパラドックスな面白いシーンだ。
今日はそんなロックの始祖であるチャックベリーへの追悼の意を込めて、Roll Over Beethovenを関西弁で訳してみようと思う。
チャックベリーの歌詞ののせ方は今聞いても斬新で、とことんノリがいい
まさにロック詩人である
翻訳に当たっての注意点
言葉のノリ重視なので意味的には訳しにくい部分も多いけど、頑張って解釈してみよう。
歌詞中でヘイディドルディドルでフィドルがどうこう・・・という一節があるが、これはマザーグース(子供向けの歌)のHey Diddle Diddleというフィドルを弾くネコが出てくる歌の引用である。
hey little littleという歌詞で掲載されている場合もあるが、間違い。
「ロックンロール」という言葉自体が黒人のセックスの隠語なのでロックの歌詞には性的表現も多いね
reel and rockというのもセックスのこと
カワイイ彼女より自分の新品のブルー・スウェード・シューズを気にする一節はこの曲よりちょっと前にリリースされたカール・パーキンスのBlue Suede Shoesからの引用だ
ビートルズではジョージのレパートリーだけど、デビュー前はジョンが歌っていたらしい。
ジョンがソロ時代に歌ってるバージョンもあるね!
原文の歌詞はコチラ
Roll Over Beethoven
ちょっと地元のラジオにハガキ出そう思てんねん
めっちゃええロックのレコードあるし、リクエストしたるわ
これ聴いて踊りなはれベートーベンはん
あかん、カラダもなんやあつーなってきたわ
ジュークボックスのヒューズも飛ぶんちゃうか
ハートはビート刻んで、ソウルはブルースを歌うんや
踊りなはれベートーベンはん、チャイコフスキーはんにも教えたってや
ロックの肺炎にかかったみたいや
リズム&ブルーズの注射がいるわ
座ってショー見てたらロール関節炎になるんちゃうか
踊りなはれベートーベンはん、わてらは二人で楽しむさかい
気に入ったか?
ほな彼女ともオタノシミや
甘くてとろけるようなカラダ
味わい尽くせ
踊りなはれベートーベンはん、オレらは二人で楽しむさかい
朝っぱらからこんなこと言うのもなんやけど
オレのブルー・スウェード・シューズだけは踏まんといて
ヘイ、ディドルディドルのフィドルちゃうわ!
オレには失うもんなんかないで
踊りなはれベートーベンはん、チャイコフスキーはんにも教えたってや
あいつはヤル時、きれいなホタルみたいに絶妙な腰の動きや
ダンスの時も勢いよう回るコマみたいやろ
ほら、アイツ今夜の相手みつけたみたいやで
このままやとあいつらヤッてまうで
大丈夫、小銭がなくならん限りは曲も続くんや
踊りなはれベートーベンはん
踊れ踊れベートーベンはん
このリズムアンドブルーズ聴いて踊らんかい
Rest in peace, Chuck!!
「この曲を関西弁で訳して欲しい」っていうリクエストや、訳に対する指摘、クレーム、文句も大歓迎です^^