【関西弁でビートルズインタビュー和訳】サージェント・ペパー発売記念パーティにて

関西弁吹替えインタビュー

1967年5月19日、ビートルズのマネージャーであるブライアン・エプスタインは、ロンドンはベルグラビアにある自宅でディナーパーティを開いた。

なんのために?

もちろん6月に発売されるニューアルバム Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band 完成祝賀パーティである。

パーティに招かれたのは著名なラジオDJ数名と記者、そしてビートルズのメンバーである。

ラジオ番組で司会を務めるケニー・エヴェレットもBBCの代表として招かれていた。

この時エヴェレットはクリス・デニングが司会を務める番組、“Where It’s At” でコーナーを持っていた。

エヴェレットはこのパーティでのビートルズとの会話の記録も任されていた。

次の日に予定されていた特番で使うためである。

発売前のアルバムから曲も流されていた。

それから2週間もたたない6月1日にサージェント・ペパーはイギリスのレコード店に並び、発売から27週連続ナンバーワンを保持したのだ。

アメリカでは1日遅れの6月2日に発売され、ビルボードで15週連続1位となった。

目次

ラジオ特番用の会話

エプスタインが開いたディナーパーティなので、記者会見のようなパブリックなものではないが、BBCのラジオ番組のための会話が録られている。

ポール

(番組オープニングの挨拶)はい、ポールやで、クリス・デニングの Where It’s At が始まるよ、クリス、たのむで!

ジョン

(わざとおちついたアナウンサー声で曲を紹介して)私たちはとても静かなホールに座っています。そして、サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドが出て来るのを待っているのです。(突然大声で)来たー!1曲目や、いけ!(ケニー・エヴェレットに向かって)  あかん、こんな調子で全曲やってられんわ、目まいがしてきた

(Sgt. Pepper’s〜とWith a Little〜流れる)

記者

いやーまったくもう。さあスタジオにはリンゴ・スターも来てくれてます。リンゴ、去年アメリカで会って以来だね。あれから何してたの?

リンゴ

んー、そらイロイロや

記者

(疑ったフリで)ほんとに?

リンゴ

(笑)休暇取ったり・・・アルバムも作ったし、シングルも出したしなあ、俺らめっちゃ忙しいんやで

記者

ニューアルバムについてはどう?今までのアルバムと比べると、ちょっと変わってるっていうか。サイコ・デーリックって感じ?

リンゴ

ケニーがサイコ・デーリックって思うんやったら、そうなんちゃう

ジョン

ちょっとかけてほしい曲があんねん。悲しい曲なんやけど、レコードどこいった?

ポール

(笑)

ジョン

お、あった、よし。(替え歌で)Picture yourself on an old-fashioned elephant. みんなにルーシー・イン・ザ・スカイ聴かせたろ

(Lucy in the Sky〜とFixing a Hole 流れる)

記者

(ヴォーカルにかかったフェーザーエフェクトについて)こういうフェージングみたなのはいつから使ってるの?

ジョン

(興奮気味に)フェージングは最高!

ポール

ダブル・フランジングやな

ジョン

そうそうダブル・フランジングって俺らは呼んでるわ。まあ、詳しい話はええやん。とにかくフランジングは最高や。いつも使ってるで

記者

ルーシー・イン・ザ・スカイで使ってて・・・

ジョン

使ってない曲あげてみ、使ってないやつ!

ポール

(笑)

ジョン

はい、正解!君にはご褒美をやろう。サージェント・ペパーバッジね

記者

ヒゲがいいな

(Being for the Benefit of Mr. KiteとWhen I’m Sixty-Four 流れる)

記者

完成テイクができるまでどれくらいテイクを重ねることが多かった?

ポール

各曲かなりやったなあ。んーまあでも、やり方も昔と変わったしな。
プリーズ・プリーズ・ミーの頃は1日でやったもん。もちろん全曲知ってる曲やったし、リハーサルして、はい、一発録りや。ずっとライブでやってた曲やしな。
でも今はちゃうで、曲書いてスタジオに持って来た時はギターのコードと、歌詞と、メロディしかないんや。そっからどうアレンジするか、イロイロやってってなるから、1曲につき結構かかるわな

(She’s Leaving HomeとLovely Rita 流れる)

記者

レコーディングの時はスタジオにたくさん人がいた方がいいかい?それとも自分たちだけがいい?

ポール

どっちでもええよ。曲によってはいっぱい人いた時もあったしな。時々スタジオに遊びに来たヤツに手拍子入れてもうたりとかな。
来るヤツによるけど、はしゃいだり騒いだりせんヤツね。セッション乱すようなヤツはごめんや

記者

ローリング・ストーンズのメンバーがセッションに来たって聞いたけど

ポール

来たで、っていうか他にもいっぱいおって・・・(A Day in the Lifeの)大規模なセッションでな、なんかハプニング的なことが起こるんを期待してたんや(笑)起こったけどね

(Sgt. Pepper (Reprise)とGetting Better、Good Morning Good Morning流れる)

参考文献:Beatles Ultimate Experience

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著:スティーヴ・ターナー, 監修:藤本 国彦, 翻訳:富原 まさ江
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